湯殿山 南東尾根 2012年1月21日




南東尾根の疎林対を行く




 山 域  湯殿山 南東尾根 (1500m)
 山行日時  2012年1月21日(土)   
 天 候  曇り 
 メンバー  単独
 行 程  志津6:30〜森林限界8:28〜湯殿山9:12 9:30〜南東尾根〜志津10:30 


 【概要】

 昨日までの晴天から変わって天気は下り気味となり、あまり期待はできないと思いながらも何時もの様に仙台を早朝に出発した。悪天候でも山頂を狙える湯殿山は控え選手のような存在で、悪天候の続く1月から2月上旬には自然と足が向いてしまう。

 志津に到着したのはまだ薄暗い時間帯だが、午後から仙台で仕事が入ってしまったので時間との勝負のような山行。せっかくの休みも何となく味気ないけれども、1年ぶりにやってきた月山界隈は何となく新鮮な世界に思えた。

 誰もやってこない志津の駐車場を出発してネィチャーセンターを通過し、石跳川に残っている立派なトレースに導かれて進んでゆく。昨日まではかなり気温が上昇したのか、あちらこちらでスノーボールが転がって春スキーの様な面影が残る。平日にもかかわらず多くのスキーヤーが入っている様だ。


ネイチャーSはこんな様子 石跳川の雪はやや少なめ

 南東尾根の取り付き地点を誤って通過してして200m程戻り、トレースの残る急な斜面にジグを切って乗り越え、あとは平坦なブナの樹林帯を黙々と進んで行く。多くのスキーヤーは石跳川を目指した模様で、湯殿山には単独のトレースだけが残り、どうやらこの時期に湯殿山を訪れるお客さんは少ない模様だ。

 雪質はモナカであまりパットしないが、殆どラッセルも無くて息も上がらなく今の自分にはちょうど良い。しかし、ほぼ1年間山から遠ざかった為、すっかり鈍ってしまって今一つスピードが出ない。森林限界の1200m地点から見る南東尾根の上部はすっかりガスに覆われ、何時もの様に視界不良が当たり前の1日となる。

 尾根上に立つと石跳川上部が微かに望まれ、うっすらと湯殿山の東斜面も姿を現す。尾根上はややクラスとしている程度でシールは良く効き、ジグを切りながら高度を上げて行くとやがて視界がなくなり、あとはただひたすら上部の斜面を追って行く。幸い風は弱くてホワイトアウトの世界となり、約2時間40分ほどで山頂に立つ

トレースを追って行く 森林限界(1200m付近)
  
 山頂に立てば後は速やかに下るだけで、準備を整えてすぐさま下降に取り掛かる。残念ながら東斜面を楽しむ様な雰囲気ではないので、登ってきた南東尾根を下降する。しかし、スタート直後にトレースをすぐに見失ってしまい、GPS便りで下降して行くが誤って東斜面に入り込んでしまう。

 200m程トラバースして南東尾根に戻り、次第に視界も広がってきてようやく山スキーらしい滑りとなる。固いバーンをショートターンで降りて行き、森林限界上部の斜面ではパウダー斜面なる。しかし間もなくモナカ雪となってスキーは回しにくくなり、樹林帯となると板のコントロールが利かない。下部斜面はすっかり手ごわい斜面となってしまい、あとはただ惰性で流して降りて行く。

 石跳川は高速道路のようなトレースを下りて行き、30分もすると志津の駐車場に到着した。残念ながら期待した雪質ではなかったけれど、今日は帰りに2人のスキーヤーと遭遇したのみで、貸切状態で満喫できた事には感謝しよう。 

石跳川の上部を見る 尾根上を振り返る
山頂はモノトーンの世界 森林限界上部の斜面を下降