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遥かに遠い外輪山も近づいて来る |
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硬いアイスバーンで輝く北面 |
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千蛇谷に近づくと左右は深いU字谷のような景観になり、外輪山側の急峻な壁はその迫力をさらにまして迫ってくる。東北は言うに及ばす全国的にも誇れる雄大なスケールで、ここの虜になるスキーヤーが数多い事に納得する。トップのペースはまったく衰える事無く飛ばして行く。最後の急斜面はジグを切ってスキーアイゼンを効かせたが、ここでうっかりスリップすると50〜100m位の滑落は免れないだろう。
七五三掛上部付近でアイゼン歩行に切り替えた後続を待ったが、どうやら荒神岳方面を直登して新山を目指す様で、私は忠実に左から大物忌神社の上部に至る斜面を上り詰め、急な斜面をトラバースして七高山を新山のコルに立つ。千蛇谷下部の急斜面ではツルツルの硬い斜面に泣かされたが、意外と新山付近の斜面は氷化する事もなくスキーアイゼンを快適に効かせて前進する。後は緩やかな斜面を上り詰めると新山にたどり着き、1時間以上も先に到着した千田君が出迎えた。山頂付近の強風では待ち続ける事も辛かっただろうが、ロートルを相手の山行ではこれも勘弁して欲しい。
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やがて七高山が近づいて来る |
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新山への登り口から千蛇谷方面 |
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新山ではいったい何処が最高点なのか? |
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新山から外輪山方面を見る |
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新山山頂で後続を待っていると、湯ノ台方面から上がって来た単独スキーヤーが到着し、その後にも七高山方面にはさらに2〜3パーティーが続いて急に賑わってくる。頂上での缶ビールを開けて儀式を済ませ、いよいよ千田君がトップで鳥越コースの滑降に取り掛かる。雨を免れて適度にクラストした斜面は滑り易く、千蛇谷を忠実に辿って大物忌神社下部を通過し、千蛇谷の全貌が見え来た頃から飛ばして下りて行く。
しかし調子がよかったのは最初だけで、下るに従って斜面は硬いアイスバーンの浪打斜面に変り、膝と太腿に負担のかかる辛いターンが連続する。まもなく我々の後に上って来た単独テレマーカーに出会ったが、1ヶ月ほど前に月山山頂で出会った由利本荘市のSさんだった。我々のスピードをはるかに上回るペースで、挨拶もそこそこに新山を目指して上がって行った。その後にも鳥越川コースから2〜3パーティーが続いたが、天候は次第に悪化して雲の流れが速まり、風もさらに強まって来る。
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新山から鳥越川を目指して下降開始 |
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山頂付近の雪は適度な硬さだったが・・・ |
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辛い下降を続けるとさらに後続パーティーが上がって来て来たが、後で聞いた話では我々以外鳥越コースから新山の山頂に立ったのは他4名ほどで、その中にはまったく気付かなかった由利本荘市のIさんも含まれていた。途中のアイスバーンでは2度トップを引っ掛けてしまい、20m程を滑落する失態をしながら下降を続け、膝が持ち堪えられずに途中で一本をと取り、後は柔らかくなって来た斜面を快適にクルージングし、樹林帯に突入して林道入り口の車に戻る事が出来た。しかし、後半は雑な滑りでごまかしてしまった。
このロングコースも地元スキーヤーでは日帰りは普通の様で、意外と多いロングコースファンには何か親近感を感じてしまった。しかし今回の往復10時間は掛かり過ぎで、次第にペースダウンする自分の現実に少し寂しさも感じる。一方当日往復8時間のIさん等、テレマーカーを中心とした若い方々のスピードには感心した。
でも、今度来る時にはテントを担いで1泊し、この世界にどっぷり浸かるのも悪くは無い。
なお、あと1〜2週間で林道付近の雪は繋がらなくなり、登山道が無い為連休後は薮がらみのブナ林の長い歩きが待っており、スキーを最大限に使える今頃がベストシーズンと思われます。
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まだ真冬の雰囲気を残す千蛇谷を後にする |
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この雄大さは鳥海山のベストポイント |
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稲倉岳から鳥越川の下部方面 |
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雪崩れたばかりの斜面 |
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休憩を入れながら下降を続ける |
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下部は快適ザラメの柔らかい斜面 |