飯豊連峰 西俣ノ峰 2009.03
梅花皮山荘から西俣ノ峰方面
山 域 |
飯豊連峰 西俣ノ峰 |
山行日時 |
2009年3月29(日) |
天 候 |
風雪のち晴れ 気温 -0℃ (山頂付近) |
メンバー |
単独 |
行 程 |
6:25 川入荘〜7:40 尾根上〜8:35 十文字池〜10:00 10:30 西俣ノ峰〜11:20 川入荘 |
西俣ノ峰コースは今や飯豊連峰冬山コース定番となっているが、3月頃になって初めてその楽しさが伴う時期だろう。正月頃では好天に恵まれることはまれで、頼母木山までは三匹穴から上部の強風地帯を突破する必要があり、暖冬の昨今とはいえいまだに高いハードルが存在する。その時の天候と運に左右される要素は多いが、昔と変わらぬ厳冬期の試練をいやと言うほど体感させられるコースで、冬の飯豊連峰がいまだに遠い存在である事を教えられる。
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【概要】
早朝に南陽をを出発すると小国界隈ではすっかり雪模様で、途中の道の駅で暫くお天気待ちしていると雪はやみ、長者ヶ原の川入荘に車を止めて身支度を整える。駐車のお願いをしてから降ったばかりの新雪を進み、西俣ノ尾根取り付き点を目掛けて藪の中にジグを切り、岩場の取り付き点でスキーを担いで歩き出す。
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取り付きの尾根はつぼ足ラッセル |
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尾根上には積雪があってラッキー |
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ようやくスキーの出番 |
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振り返ると穏やかな雰囲気 |
左から岩場を乗り越えるとその先は松ノ木の痩せ尾根となり、膝下位のつぼ足ラッセルを続けるとやがてトラバースして尾根上に立つ。正月の時と違って空身同然で楽勝だが、その先の尾根もまた痩せていてスキーにはいかにも不向きで、半ば意地になってスキーで登る。正月の時と比べると雪の付が良く登り易いが、それでも雪庇の張り出しも小さく、全体の積雪は例年の半分ほどだろう。十文字の池を通過する辺りから尾根は広くなり、斜面にジグを切りながら山スキーらしい登りになって気分を良くする。
下が固くて積雪もあってもスキーでも登り易いが、膝下のラッセルで急な斜面になるとスピードは落ちて来る。あまり風は無いが主稜線上は厚い雲に覆われ、予想とは違って頼母木山は遠くやがて悲観敵な雰囲気となる。厳しい雰囲気のダイグラ尾根も上部は雲で覆われ、予想は裏切られて寒気が残っている為本山も同様に遥か遠くに思える。晴れていれば右手に白く眩い杁差岳が大きく聳えで元気も出るが、なんとなくエネルギーが沸いて来ない様でダレ気味となる。
余り風も無く寒気も厳しい物では無かったが、やはりこの先視界の無い山スキーなどは魅力に乏しく、次第にモチベーションは落ちてきて距離は稼げず、結局すべて視界不良の性にして早々と撤退を決め、あっさりと西俣ノ峰から下降に取り掛かる。3月の山スキーはスピードを生かしたロングコースのツアーが魅力だが、正月と余り変わりが無いのでは魅力も今一つ。
下りは深い雪だが重くてターンは難儀となり、トップを浮かせながら雑なジャンプターンを交えて急斜面を下降し、その後は狭い尾根に手こずりながら降りて行く。山屋の感覚だったらこんなコースも諦めもつくが、スキーヤーだったらまったくつまらない対象でしかないだろう。松ノ木尾根の下りでスキーを外してザックに担ぎ、再びスキーで川入荘に到着したのは西俣ノ峰から50分後だった。今日は実に中途半端で不満な一日だったが、久しぶりのつぼ足ラッセルもなんとなく新鮮だった。
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西俣ノ峰から先の雪庇の尾根コース |
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ダイグラ尾根も厳しい雰囲気 |
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飯豊山荘に至る吹き付け斜面 |
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西俣ノ峰から先の三匹穴方面は視界が不良 |
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