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風は弱まったものの視界は不良 |
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アイスバーンが続いてスキーアイゼンを効かせる |
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ようやく月山山頂が姿を現す |
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スキーアイゼン爪めが曲がりそうな硬い斜面 |
3月頃になると山頂付近は何時もアイスバーン状態が当たり前で、ガタガタの氷化したシュカブラを越えて行くと平坦になり、ガスの中を少し下って登り返すとそこが山頂だった。山頂直下の小屋の陰に逃げ込むと西風からは逃れられ、ようやく一息つくと風も和らいで天候回復の期待が膨らむ。しかし予報では太平洋側から張り出した高気圧に覆われるはずだが、上空には寒気が残って山頂は春の雰囲気には程遠く、気温は-6℃でガスが晴れる様子は伺えなかった。
意外と風はやや和らいで余り寒さを感じる事も無く、もう山頂に立ったからには引き返すことなどは考えられない。小休止の後シールをつけたまま山頂を通過する。しかし、少し下ってみるとその先は期待を裏切るガスの中で、この先はGPS頼りの下降を決めてシールを剥がし、視界が10m程のモノトーンの世界を下って行く。しかし、このアイスバーンは意外と堅く、エッジが簡単に流されそうで下降には苦労する。メンバーが逸れてしまっては厄介なので、スピードは殺しながら横滑り混じりの下降を続け、時々立ち止まってラストを迎えてさらに下降を続ける。
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テレ組は硬い斜面に難儀な様子 |
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山頂で風を避けて小休止 |
視界があれば山頂から先の西面の山岳景観を堪能出来るが、このガスではまったく台無しとなって楽しみは半減以下で、あとは迅速に下降する事のみが目的のスキーは味気がない。しかも、昨年4月の頃と比べてもコースにはブッシュと岩が露出し、3月だというのにこの状況とは如何なものか?4月以降の状況が心配になって来る。
眼下には時々青空が伺えて回復基調の様だが、月山北コースは普段から北西の風に叩かれ、シュカブラロードとなるのも当たり前だろう。大峰からオモワシ山に掛けてはピークを東側にまいて通過し、多少のアップダウンを繰り返すと広い斜面となり、GPSで探すと雪に埋まった仏生池小屋に辿りついた。例年なら4月上旬でも小屋が埋まっている位らしいが、今年は3分の1が露出していて雪不足を物語っている。
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北月山コースの出だしから視界は不良 |
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GPS頼りの下降が続く |
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風に叩かれ続ける北側はクラスト斜面の連続 |
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それでもテレポジションを決めようとする |
昨年のツアーでは仏生池小屋からは快適な緩斜面を楽しんだが、今日はアイスバーンに薄い吹き溜まりがへばり付いた斜面で、スピードを出すとエッジが流れて余り快適とは言えない。しかし、この先はフラットで広いな斜面が続き、次第に視界も広がって阿弥陀ヶ原の広大なスロープとなり、ゆっくり流してゆくと御田ヶ原参篭所に到着する。このコースは尾根というより平原の様な光景で、他では見られないこのコースを象徴する景観だ。
志津方面の月山では周りを山々で囲まれた光景だが、前方180度は日本海へ続く平野部となり、独立峰の鳥海山がより立派に見えるのはうなずける。
後ろを振り返ると山頂方面は相変わらず雲で覆われ、潅木には霧氷がへばり付いて上空には寒気が残った様子を思わせる。
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ようやく1600m付近の阿弥陀が原付近から視界が広がる |
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御田ヶ原参篭所で大休止 |
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月山の山頂は姿を見せない |
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下降コースの尾根が続く |
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何処までも続きそうな尾根 |
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月山の山頂は相変わらず厳しい様相 |
無木立の快適な尾根を通過して樹林帯に入ると、最近のものと思われるトレースが残っており、北月山荘から上って来たスキーヤーのものと思われた。983mピーク手前には鞍部になって池があるが、この先は広い尾根上のブナの疎林帯が続き、雪質もややパウダーぽくなって滑り易い。昨年の4月頃にはブッシュが露出してコースが解りにくかったが、今は斜面が連続しているので迷わす快適なターンで降りて行く。まさにテレ向きのツリーランコースで、テレマーカーの2人はにわかに元気が出できて飛ばして行く。
尾根上には十分な雪が残っていて滑りは快適で、忠実に尾根を辿って行くとやがて鶴巻池に到着した。あとは車道を少し登ると下り斜面となって北月山荘に到着した。アイスバーンの山頂とは異なり、すっかり春めいた陽気となってまるで4月の様な気候だった。
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ワラタハゲ山? |
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次第にスキーも走る |
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尾根の末端はテレ向きの疎林帯 |
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やや重いがようやくパウダーの感触 |
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鶴巻池周辺はすっかり春模様 |
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ひっそりとした北月山荘 |
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