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視界は今ひとつだが風が無いだけ有り難い |
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素晴らしい急なパウダー斜面を越えて行く |
ようやく尾根上に立つとその先は狭い尾根が続き、やがて右に雪庇が出てきて歩き易くなる。2月の末に訪れた時と比べてブッシュが目立ち、最近の好天で雪解けが一気に進んだ様子が伺える。間もなくすると右に雪庇の崩跡が登場し、左の樹林帯とのコンタクトラインを慎重に進み、やや広くなった尾根上の肩で小休止とする。
朝の青空はいつの間にか姿を消して天候は下り気味だが、幸い風は無いので昨日の様な荒れ模様とは異なり、やはり柔らかい春の面影が漂う日にも思える。その先の広い急斜面は見事なブナの疎林帯となっており、時間と体力の余裕があれば一度登り帰し覚悟の素晴らしいパウダーランコースになる。2月の末に滑った時には最高のDパウのツリーランだった。残念ながら視界は今ひとつで月山・湯殿山は姿を現さないが、上部になると軽い雪は深まって3月としては恵まれ条件に思える。
急斜面を上りきってから緩やかな尾根を通過し、2月に雪崩に遭遇した無木立の斜面は右から巻いて斜面をトラバースし、ピークを右に巻いて鞍部に立ってから最後の山頂を目指す。傾斜の緩い広い無木立斜面を登り切ると山頂はすぐそこで、象徴的な石のモニュメントが突然出てきて山頂着となる。
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山頂直下の斜面 |
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ようやくたどり着いた石見堂岳は視界が今ひとつ |
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北尾根の下降は小アップダウンが続く |
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視界が利いて来ると楽しさは倍増だが |
山頂でランチタイムを過ごした後は視界がやや不良となり、出だしの分かりにくい北尾根へのコース取りはGPS頼りとなる。しかし、なぜかトップは右よりのコースを進んでしまい、左にトラバースして戻りながらGPSのトラックへと修正する。余りGPSを当てにする事に異論も有るが、誤ってコースを外すとすっかり下り過ぎという事も多い。失敗せず無駄な時間を浪費する事無く行動が出来る為、ワンチャンスを生かす山スキーでは時間との勝負の為、確実に下降できるメリットの方が大きい。
昨日の降雪で北尾根には20cm程の新雪が載り、軽いパウダーはスキーも廻し易く快適で、誰もがこの素晴らしい感触には満足のご様子。3月としてはかなり恵まれた軽い新雪で、今シーズン最後のパウダーランを名残惜しむ様だった。流石にまとまったスキー班の皆さんは足並みも揃い、それぞれ思い思いのスタイルでパウダーを満喫している。
やがてこのコースでは最も魅了的な無木立の急斜面が待ち受け、我慢し切れなかった辰彦さんが先頭で飛び込んで行った。リズミカルで安定した滑りは流石のキャリアを感じさせ、つられる様にして皆さんが連続して後を追う。しかし、そこには深い落とし穴が待ち受けていた様で、深いクラックを飛び損ねて板を落としてしまうメンバーもいた。
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足並みのそろったメンバーは滑りも良し |
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980mの三角ピークを越えて最後のツリーランへ |
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疲れて寝ている訳では有りません。頭が下です。 |
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急峻な雪壁にシールを利かせる。誰か一人遊んでいる人が・・・。 |
このコースの最後に出て来る980mの三角ピーク下は急な斜面だが、狭い斜面にしっかりシールを利かせて登り、意外と余り苦労も無くピークに立つ事が出来る。しかし、スキーに掛けてはメンバーNo1の実力の持ち主のS氏だが、急斜面に足を取られて撃沈と言う珍事のオマケが付く。「××も○から落ちる」という構図ですか?
三角ピークに立った後にシールを剥がして体制を整え、広くて見事なブナの疎林帯のパウダーランコースを降りて行く。間もなくコースは右に折れた尾根を辿り、多少のアップダウンを繰り返すと国道112号線が現れ、やや解りにくい尾根を選んで降りるとゴールが待っていた。
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980mのピークから先はブナの疎林帯コース |
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最後の尾根を下ると行動112号線の駐車場へ |