湯殿山 南東尾根〜石跳川 2012.12.23 




南東尾根のパウダーは良く走る




 山 域  湯殿山 南東尾根 (1500m)
 山行日時  2012年12月23日(日)   
 天 候  曇りのち風雪  気温 -1.0℃ (山頂付近) 
 メンバー  柴田 蒲生 (西川山岳会) 阿部 坂野
 行 程  志津8:20〜南東尾根1350M10:45〜湯殿山11:20〜石跳川12:28〜志津13:10 


【概要】

 今シーズン2回目のスキーは当然月山となるが、寝坊してしまって何時もより1時間半遅れで志津の駐車場につ着いみると、先行車両は地元山形ナンバーの1台のみ。やがて何台かの車が上がってきたが、天気予報で「クリスマス寒波来襲とのアナウンスがあった為か、首都圏の車は1台のみで山形・宮城ナンバーがチラホラ程度。

 しかし、やって来たのは何時もお馴染みの西川山岳会の柴田さん・蒲生さん・阿部さんの3名で、身支度を整えると共に石跳川を選んで進んで行く。天候は曇り空から時々青空が望まれるが安定する気配はなく、気温は低めで雪はやや締まり気味で歩き易い。話題の中心は柴田さんが仕入れてきたばかりの自慢のヘルベントで、トップ幅160 センター幅130のスーパーファットは飛び抜けた異様な板だった。

 今やこの様な板にTLTビンディングに専用靴が常識のようで、自分の板・靴が時代遅れのガラクタの様にようにも思えてくる。この板は大胆にも逆ベンドで反り返り、トップも柔らかくどんな深雪&悪雪でもトップが沈む事はなさそうだ。トップでも流石に沈みが少なくてラッセルは快適そうで、後について行くのがちょっと辛い位にリードされて行く。

石跳川はまだ埋まり切っていない。 急斜面にジグを切って尾根上へ
森林限界を越えると風雪は強まる 止めて帰ろうとしたが…

 石跳川はまだ積雪が少なく渡渉点は少なく、何時もの南東尾根の取り付き点を見送って上部のスノーブリッジを渡り、急峻な雪壁にジグ切って尾根上に立つ。南東尾根はスキーには十分な積雪量で、流石月山ならでの恵まれた環境にある事が嬉しい。何しろ、南東北の山でこの時期満足に山スキーが出来るのは月山のみで、結果、年内中は常連メンバーの多くが顔を合わせるという結果となる。

 1300mの森林限界を超えると視界は効かなくなり、何時もの様に強い西風の洗礼を受ける事になる。ここでいつものパターンにはまって下降するのが常だが、先頭を行く柴田さんはどんどん先を行く。引きずられて後を追って行くが日頃の不摂生がたたって差は開き、風雪の中山頂についた頃には息が上がっていた。

 山頂の気温は-10℃で今の時期の湯殿山にしては寒いが、やや視界が効いてくるので何とか下降は出来る。左の雪庇を警戒して滑りだし、やや南面にコースを取りながら降りると滑りやすく、意外と雪の付きも良くて久しぶりのパウダーの感触を楽しんで降りてゆく。森林限界点から下は更に快適なパウダー斜面となり、斜度のある石跳川の斜面を選んでパウダーを蹴散らして行く。途中で今回唯一の後続者であるudanasuさんのビデオ撮影現場に遭遇。なるほどこの仕掛けで撮影しているのかと納得。山スキーのの世の中もえらく進んでいる様です。

トップはどんどん先を行く
山頂は殆ど視界なし

左の雪庇を警戒して下降
南面寄りの斜面を下りて行く
  
 下降コースは往路ではなく石跳川への雪深い沢筋を選び、最後の急な斜面を下りるとそこは終点だった。残念ながら夕方から仙台で忘年会の予定が入っていたのでこの後志津へ降りたが、残りの3名はさらに姥ヶ岳を目指して登っていった。まだまだ時間と力が有り余っている様だった。

 自分の記録を追ってみると12月中の湯殿山登頂は今回が初めてで、意外と早く訪れた寒波は我々にとっては思わぬプレゼントだった様だ。

石跳川への沢筋は雪も深い 意外と豊富な雪に満足
石跳川の渡渉点 石跳川を流して志津の駐車場へ