西吾妻 若女平コース

 

                           天元台第3リフト終点の上部



【期日】    平成15年2月22日
【メンバー】  単独
【天候】    薄曇り
【行程】    第3リフト終点10:00〜西吾妻小屋10:45〜若女平12:15 12:30〜スカイバレー

          車道13:40

【概要】

 今回で3回目の吾妻ツアーは前回視界不良で断念した、若女平コースを選んでみた。肝心な天候の状況は朝からのうす曇で、前線の通過もなく今日午後いっぱいは持ちこたえてくれそうなので出発する。
天元台のロープウェイの始発時刻は8:20AMだが、すっかり油断してしまって第3リフト終点にたどり着いたには10:00AMという具合。私が最終便組らしく、のんびりスキーを走らせていると稜線に出たあたりで西吾妻山方面に2人のスキーヤーを発見。先行している一人はどうやら反対側のグランデコスキー場方面に向かっており、後のもう一人は西吾妻山方面を目指しているようだった。

 途中で後のスキーヤーに追いつき話しかけてみると、トレースが多い割に大半の人が藤十郎方面に向かっており、大沢下りコースを目指している人がほとんどで、西吾妻方面にはこの先誰も入っていない様子だった。主稜線ではまだ視界が利いており、ほんの少し西吾妻小屋の赤い屋根が見えた方向にスキーを走らせると、誰もいない実に静かな小屋にたどり着いた。

 小屋の入り口をこじ開けて中で一服しようと考えていたが、まだ天候も安定しているのでさっさと下山したほうが良く感じられる。天候は予想外に安定しており、西吾妻山方面にガスがかかっているものの、西大巓方面は視界が利いて山頂に向かう3〜4名の登山者が見える。

 西吾妻小屋を出発する前にコンパスを取り出し、若女平方面へ北東方向に角度を調整してそれを頼りに出発するが、やがて樹氷原に突入すると視界が遮られて前方の広い尾根が見えなくなり、コンパスを頼りの下降を続ける。

 

    西吾妻小屋には誰もいない         左が西大巓方面、ルートは右の尾根のさらに右

 暫く下降すると視界が開け前方に広い尾根が見えるが、そのままコンパスの方向に下降を続けると、どうも方向と地図が一致していない事に気がついた。地図上にはこんな広い雪原はなく、左手に見えるピークが西大巓だとしたら、どうやら若女平コースを外れて一つ西側の尾根に入り込んでしまい、まったく初歩的なミスをしてしまったようだ。 後で考えてみると、西吾妻小屋を出発する時には最初に真北に進んでから尾根に入り、北東に尾根筋を下降して行けば若女平にたどり着けるようだった。

 そんな訳で正規のコースに戻るためには北に向かって尾根をトラバースする必要があり、深い雪にスキーを取られながらも下降を続ける。途中で樹林帯の深く急な雪の斜面が所々出てきてちょっと緊張するが、途中で広葉樹林帯に入ると傾斜は無くなり、暫くすると次第に平らになり突然若女平のコース標識が見えた。

 ここで今日始めての大休止をして昼食をとり、ようやく落ち着きを取り戻した。この先は忠実に尾根筋を下れば終点にたどり着けそうだが、このコースは上部でルートをはずすと元に戻るのが厄介で、視界の利かないときにはルートファインディングが難しく、時々遭難騒ぎが起こるような状態で、とても入門者向けのルートとは言えないようだ。

 若女平から下のコースは所々に標識があり、迷うことなく尾根筋を忠実に下降してゆけばよいが、岳樺の林を過ぎたあたりから痩せた尾根になり、左側を廻り込む様にして慎重に下降してゆく。杉林が出てくるともう終点も近くなり、ここから尾根の右側の急な斜面をトラバースしながら降りて行く。しかし斜面がクラストしていて微妙なエッジ操作が必要なため、樹林帯をジグザグに下降するのもけっこう面倒だ。

 そんな時に左のスキーが突然外れ、大きくバランスを崩してしまったがようやく体を持ちこたえた。今までこのサレワのビンディングの誤脱はほとんど無かったが、先週の蔵王熊野山行のときから何回も外れるようになってしまい困っていた。後で調べたところ、プレートを固定する座金のビスが半分くらい緩んでおり、そのうち3本は完全に馬鹿ねじになっていた。使い始めてから15年間これといったトラブルはまったく無く、信頼を寄せていた金具だったがつい油断してしまっていた。その後金具は3回外れていまい、最後には面倒なのでスキーを脱いでくだり、終点のスカイバレーにたどり着いた。

 

 梵天岩の下部を登る               赤い屋根の西吾妻小屋

 

西吾妻小屋から樹氷原の下降           西大巓山頂に登山者が見える

 

若女平へのトラバースが続く            若女平から西吾妻山方面

         

                

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