月山  姥ヶ岳〜石跳川 2010.01



石跳川に至る深いドライパウダーのツリーランコース




 山 域  姥ヶ岳 (1669.7m) 動画
 山行日時  2010年1月17日(日)   
 天 候  風雪   -10.0℃ (山頂) 
 メンバー  単独
 行 程  志津8:00〜姥ヶ岳12:02〜志津14:10 GPS積算距離 14.8km 
 標高差 960.0m
 


 何となくパットしない天候で期待を裏切られた様だったが、何時もの様にHD屋で早朝のカレーをかき込んで志津の駐車場を目指した。途中の関山峠では風雪模様であまり気分は盛り上がらず、河北町道の駅で居眠りした後志津に到着する、しかし、何時もは6:00AM頃に終了している筈の駐車場の除雪が終わっていない。

 除雪車が今から上がって来て邪魔になりそうなので、迷惑を掛ける訳にもいかないので一旦志津に下がり、15分ほど除雪終了を待って駐車場に戻る。すると何時か見た覚えのある北海道Noのワゴン車が到着したが、案の定遠路やって来たのはイトケンさんだった。どうやら3回連続でディープPを求めてやって来たようで、メンバーの到着を待って待機状態らしい。地すべり工事現場の車両が通過した後を追って先行し、ノントレースの車道を軽いラッセルでお先に出発する。
 
【概要】

 出発して間もなく進路を変更してネイチャーセンターへ向かうと、終点は除雪した為に壁が出来きて突破できず、10m程後退してから少し建物前を廻って石跳川へのコースを目指す。こんな事は今までなかったが、それだけ今週の降雪が集中したと言う事だろう。

 石跳川の積雪量は予想以上ですっかり埋まり、ファットの板を履いているのにも関わらず膝下のラッセルが続く。月山では珍しいフカフカ・パフパフの雪で、静かな樹林帯の渓をただ黙々と進んで行く。何時もより気温は低い模様だが、思った以上に軽い雪はラッセルも快感で、今日はやって来て良かったと実感する


 今日のコース取りは左岸の沢筋から小さな尾根に取り付き、緩やかな斜面をラッセルして進んでから急な斜面に入り、見事な疎林帯の斜面に深いジグを切って尾根上を目指す。後続も無い模様なのでノンストップで登り続け、姥沢より大分上がった1285m付近の尾根上で小休止とする。しかし、周りは何時に無く素晴らしいドライパウダーの斜面だ。

ネイチャーセンターはこんな感じ 樹林帯の石跳川をただ黙々と進む

 尾根上に立つと流石に風雪は強まり、何時に無く寒気が厳しくて休んでいるような雰囲気では無い。でも実に軽い雪で予想外にラッセルの辛さは無い。坪足ならば腰まで沈んでしまう深雪だが、ファットスキーの威力は絶大でラッセルも実に楽しい。重荷にあえいで胸までのワカンラッセルなどという地獄絵図は皆無で、雪とのお付き合いもずいぶん変貌した物だと実感する。

 今日の姥ヶ岳山頂は無理だろうと思ってはいたが、視界も程々有るとなると気持ちは上に向かい、何も考える事無く進路は姥ヶ岳を目指す。何時に無く寒くて風は強烈だが、視界は100m程ありそうなのであまり不安も無い。そのまま上り続けるとやがて森林限界となり、当然風は強まってきて次第に視界も利かなくなり、シュカブラ混じりの不快な斜面になってくる。

 1500mを越す辺りからは猛烈な風が顔を叩き、サングラスもメガネも氷付いて役に立たない。帽子も顔も次第に氷漬けになってしまい、この先は視界ほぼでゼロでGPS頼りの登高になる。カメラのバッテリーも黄色信号になる位で途中で止めようかとも考えたが、1年に1回位良いだろうと思い直して前進する。それにしても今日は何時に無く寒い。

姥ヶ岳山頂は視界の無い厳寒の世界 月山ではこれ以上無いような軽いデープパウダー

 やっと姥ヶ岳の山頂に着くとすぐ板を下降方向へ向けてセットする。ほぼ視界の無い山頂では帰りの出だしが肝心で、うっかりするととんでもない方向へ降り始めてしまい、後でパニックになる事がある。ガーミンのレジェンドではマップが荒く、レスポンスも悪いので最初の方向を誤りやすく、むしろ紙地図とコンパスが頼りになる位だ。

 不愉快なガタガタのシュカブラを一歩づつ降りて行き、GPSを左手に左右に蛇行しながら下降を続け、ようやくフラット斜面が出てくると横滑りの連続で慎重に下降して行く。ああ、こんな姥ヶ岳なら来なければ良かった。

 ようやく1450m辺りから視界が利き出し、石跳川に下降する斜面の様子が伺えると気分は高揚し、適度なパウダー斜面を拾いながらショートターンで降りて行く。今週の積雪で疎林帯の素晴らしいパウダー斜面が続き、樹林帯の尾根に入ると深いドライパウダーとなり、迷う事無く疎林帯の斜面に飛び込んで行く。予想以上に軽く深い雪で頭まで被りそうなスプレーを上げ、次第にスピードを上げて右に左に浮いて行く感触はたまらない。今までの疲れが全てぶっ飛びそうな瞬間だった。

 コースは往路に沿って下って行くとやがて人影があり、近づくと駐車場で一緒になったイトケンさんのメンバーだった。志津からは道路沿いのコースを辿って姥沢に入った様子で、姥ヶ岳途中まで上がって滑り降りてきたらしい。もう一本決める為にシールを貼り直して登り返していったが、まったく余力の無い自分は石跳川を下降するしかなかった。

 今日は悪天候でお客さんの入りは今ひとつの様だったが、こんな天候でも素晴らしい激ドライパウダーを満喫出来るところが嬉しい。月山は何時来ても我々を裏切る事は無い。湯殿山の東斜面はこの次の楽しみとしておこう。

  


志津〜石跳川〜姥ヶ岳  ルートMAP