吾妻連峰 大沢コース 2014.02.23


    

      大沢下り くじらの斜面を下る

 山 域  吾妻連峰 大沢コース
 山行日時  2014年2月23日(日)     
 天 候  風雪 時々晴れ        
 メンバー  9名(上野、蒲生、荒谷、神田、柴田、山中、大江、佐藤節、坂野)
 行 程  天元台リフト終点10:05〜人形石10:35〜明月荘11:50-12:50〜渋川渡渉点13:35〜砂盛のコル14:00〜放牧場14:40-14:50〜大沢駅15:35

 
【概要】

 吾妻連峰では人気ナンバーワンの大沢コースだが、11年前の3月に訪れて以来以来今度が2回目。今回は西川山岳会の皆さんに同行させてもらったが、皆さん何度も訪れているベテラン揃いで、悪天候を物ともしない頼もしいメンバー揃い。

 自分はすっかりお客様状態で後を付いて行くだけだったが、足並みの揃っったメンバーは流石にスピードが有り、寒気が厳しい風雪模様の日でもどんどん先を往く姿はさすが。皆さんコースはすっかり頭のなかに入っている様子で、自分の好きな斜面を選んで自由気ままに楽しんで降りてゆく余裕が感じられる。

 天候は厳しく予想外に好転しなかったが、厳冬期らしい吾妻連峰の主脈を歩くことも出来て、下りの標高差1430mのロングラン大沢下りを満喫できた事はラッキーだった。



 第3リフト終点からのスタートはこのコース唯一のまとまったの登りで、その先は殆どが下りコースとなっているのが大沢コース。生憎の風雪模様で寒気も厳しかったが、間もなく人形石に到着して早速お楽しみのパウダー斜面が待っている。

 風は強いがまずまずの視界の中を藤十郎方面に向い、下降コースは右寄りの雪庇を右に巻いて片斜面を下りてゆく。寒気が厳しいだけあって板は良く走り、雪は浅いがパウダーの載った斜面は心地良い。あっとい間に滑り切って後ろを振り返ると、各自の好きなトラックが斜面に刻まれていた。

 視界不良だとGPS便りの辛い歩きとなるが今日は視界が有り、先頭を行く蒲生さんは何の躊躇もなく唐十郎方面に向かって前進して行く。今シーズン初めて鼻先にやや痛みを感じる寒さで、おそらく-12度くらいはあって体感温度はかなり低い。


第3リフトよりスタート
人形石からの下り斜面

東大巓からシール走行 寒気は厳しい

 順調なスピードで進んで広い主稜線を行くとやがて左手の先に明月荘が見え、東大巓手前からコースを左にとって緩やかで広い斜面を一直線に進んで行く。明月荘は雪に覆われて2Fの入り口が塞がっており、各自スコップを取り出して除雪を行うが掘り出した扉が開かない。

 仕方なく2Fの窓に鍵が掛かっていないのでそこから入ると、中の扉の内側からカンヌキがかかって開けられない状態だった。シーズン終了後に地元の管理者が2Fの扉は開けられる様にして出た筈だが、その後入った登山者が閉めてしまったのではないだろうか。

 小屋に入ると風雪の世界から開放された安堵感が漲り、ようやく落ち着いて昼食の準備に取り掛かった。3月になるとこのコースは多くのスキーヤーが訪れるが、この時期訪れる人もなく静かな世界だ。

足並みの揃ったみんさん 名月荘手前の広い斜面
雪に埋もれた名月荘の2F入り口 くじらの斜面を行く

 この明月荘から先が期待の大沢下りコースで、ほぼ真北に向かって下りてゆくロングランコースが何処までも続く。先頭は精通する柴田氏と蒲生さんに務めてもらい、その後を追うようにしてスタートしてクジラの斜面へと入る。最初は北西の風が強くて難儀したがすぐに収まり、緩い傾斜の大斜面を滑り始めると後はもう止まらない。

 次第に雪は深くなって本格的なパウダーランの世界に入り、先頭は頭のなかにコースがインプットされた様に樹間のコースを抜けて行き、どんどん距離を稼いでスピードを上げて行く。その先をやや左から回り込んで出た所が忠チャン転ばしの斜面で、無木立の適度なパウダー斜面が続いている。

 撮影隊の蒲生さんと上野さんに先に降りてもらい、モデルとなった我々が後に続いてディープパウダーの斜面を降りて行く。南東北で最も恵まれた雪質の吾妻連峰だが、軽い雪のスプレーを豪快に飛ばして皆さん素晴らしい浮力感に酔いしれる。

広大な斜面を降りてゆく 板は行く走りスピードガ増す
樹林帯に入る 次第に深いパウダー斜面が連続する

 何処で渋川を渡渉したのか解らなかったが、林道をちょんぼして砂盛ピークの右から北斜面を下降して行く。素晴らしい樹林帯のコースをノンストップで賭け下り、滑るに従って調子が上向いて来る。このコースのパウダー狙いとしては今が最高の時期で、高度差・距離共に手応え十分のクラシックコースだ。

 林道に出てからも雪は深いが板は良く走り、途中。1回のみシールを貼って少し登り返したが、間もなく吾妻山放牧場に辿り着いて小休止とする。明月荘での休憩を含めて本日僅か2回めの休憩だった。

 放牧場には夥しいスノーモービルのトラックが刻まれ、急に外界の雑然とした世界が待っていた。しかし、普段余り関心しないスノーモービルだが、林道の固く踏まれたトラックベルト跡は高速道路状態で、長い林道を駆け抜ける様にして終点の大沢駅に辿り着いた。

樹間の深いパウダー斜面 忠チャン転ばしの入り口
気持よくパウダーを蹴散らして一気に下降 広いコースを皆さん自由に降りてゆく
林道も良く滑ってどんどん下降 順調に大沢駅帰着
     
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

大沢コース 2014.02.23