月山 志津〜姥沢 (1270m地点まで) 



石跳川への激パウダー斜面を下降する。




 山 域  月山 姥沢 (1270m地点まで)
 山行日時  2007年 2月4日(日)  
 天 候  暴風雪 
 メンバー  伊藤 坂野

 
コースタイム=志津6:55〜姥沢9:10〜1270m地点9:55〜1130m地点〜姥沢〜志津11:55


 仙台から関山峠を越える辺りで風雪模様となり、今回は果たしてどうなるかと不安になりながら志津に到着。天気予報では寒冷前線が通過すると同時に、マイナス36℃の寒気団も近くを通過して行くらしく、山スキーとしては最悪の条件だった。着いた所の駐車場には他の車は無く、まもなくすると大型のロータリー除雪車が上がって来て車を移動した。風が強くてしばらく天候待ちしたが結局変わり映えがせず、姥沢まででも良いと思って出発する。森林限界を超したら行動不能になりそうなので、湯殿山、姥ヶ岳方面はすっかり諦めるしかないだろう。

12月に頃と比べると3m位増えているのか? 若干重めの深い雪を進んでゆく
 
 歩き出すと少し雪は重めで沓下くらいのラッセルが続き、ネイチャーセンター手前の緩やかな斜面に取り付く。風は強いがブナ林の中の視界は比較的利いており、地図を見ながら北方向に進路をとって進んでゆく。緩やかなアップダウンを繰り返して行くと姥沢に至る急な斜面になり、ここで1本入れてから最後の斜面をジグを切って越えて行く。

 姥沢に到着してみると急に風雪は強まり、ブリザードが吹き荒れる極地のような雰囲気。周りを良く見ると12月頃の雰囲気とはまるで違った豪雪地帯で、ロッジの2Fの屋根は吹き溜まりが溜まって今にも埋まりそうな様子。世間の雪不足などここではまるで無関係の世界で、さすが豪雪の月山の面目を保った様な光景だった。

姥沢が近づくとそこはブリザードの世界 姥沢の積雪量を見ると暖冬など無関係
 
 姥沢で一休みという雰囲気でもないのでそのまま進み、ブナ林を進んで1270m地点でシールを剥がして下降の準備を行う。先週もこのコースを降りたばかりの伊藤さんの後に続き、比較的傾斜の有る斜面を選んでスタートとする。寒気が近づいて気温が下がってきたのかスキーは良く走り、吹き溜まったブナ林の斜面は中々の深雪で、思い切りパウダーを巻き上げる滑りはやはり心地よい。

 しかしあまりにも深い雪はやがて滑らなくなり、ランチタイムをとった後は姥沢目掛けてトラバースして戻る。途中で単独行のテレマーカーと6人パーティーに出会ったら、そのメンバーは顔なじみの西川山岳会の皆さん。やはり湯殿山を諦めて姥沢を目指したらしく、この先は諦めてこれから石跳方面に下降する様だった。

 さらに姥沢では地元テレスクールのツアー10人以上と出会い、こんな悪天候では想像できない様な賑わいだった。姥沢からの斜面を快適に飛ばし、元来たコースに沿って下って行くと下にまたツアーの皆さん。この時期毎週の様に見かけるスノーシューのガイドツアーで、我々と競うようなペースで下っていった。

 これで今シーズン3回目の月山だったが、やはり考えることは皆さん同様で、雪の少ない薮の露出したコースを嫌って月山にやって来る人は多く、ボーダー・スノーシューなどで異常に盛り上がったような雰囲気になっている。考えれば比較的アプローチも楽で入りや易く、場所によっては悪天候でも行動が可能で、好天ならばロングツアーコースも狙える月山は面白い。春・夏スキーでは全国に名の知れた月山だが、厳冬期でも楽しめる素晴らしいエリアを言えるだろう。
 
石跳側の斜面へドロップイン あまりにも深い雪で途中で滑らなくなる

  


月山 志津〜姥沢 ルートMAP